忍ミュ7のストーリーのこと

【!!ネタバレあり!!】


忍ミュ7感想 ストーリーについての話をします。

1月9日ソワレ/1月10日マチネ観劇



第六弾は「今までずっと苦難を共にしてきた仲間たちに裏切られ、その仲間たちがどんどん信じられなくなる」幻影を見せられる話だったけど

第七弾は「最初に出会ったときには拒絶された人たちと、しだいに信頼関係を結んでゆく」話なように感じました。
そう考えると、第6弾と第7弾ではちょうど正反対のことを描いているんじゃ?




一人のでしゃばりや裏切りが(大げさに言うと)その何倍の人数の仲間の死に繋がったり
外部の人間を一人でも それこそスパイなんて潜り込ませてしまったら、逃げ場のない船の上で組織が壊滅しかねない

だから水軍はガッチガチに仲間の結束を固めて、怪しいヤツは排除していかなくてはならない……
というのが、忍たまでの大前提。

果てしなく広い海に出る水軍の男たちは、非常に排他的で狭いコミュニティを形成している……だなんて、改めて考えるとおもしろい。



「ドーーーン!」と宝禄火矢をぶっぱなして水軍のみんなからは「奇襲をかけてきた怪しい奴ら」と勘違いされて 完全に警戒されていたところから、水軍の六年生好感度メーターがスタートする という話がミュ7。
つまり、ファーストコンタクトの時点では好感度が最悪だった六年生が、ラストには水軍と絆を結ぶことができたという話が忍ミュ7。

相手の警戒心を和らげる方法のひとつとして六年生の皆が劇中で使ったのが、変装の常の姿(パンピのコスプレの意)だった。
忍装束のときの水軍の第一印象が「こいつら怪しい!!」だったから、変装して姿を偽らなければいけなかった という。


ただでさえお頭がいなくなってしまって水軍の皆の気が張っている時に

  • 砦の近くで爆発を起こす奴らが出没するし
  • ヘンな南蛮人?がいる集団がしつこく勧誘してくるし
  • ヘンな子連れがウロウロするし
  • おまけに、ヌレオナゴを目撃してしまうし(笑)

だから水軍のみんなは、普段の何倍も警戒していたのではないか?
そんな風に悪条件が揃いすぎているハードル高いところからミュ7の話がスタートする、と考えておくと次回はもっと面白く観れるかも。





では、そんな警戒心バリバリの水軍と絆を結ぶには?


信頼関係を結ぶこと、さらに言うと 互いを「信じる」ことで絆は結ばれる
ミュ7で示された答えはこれなのではないか
と、私はそんな風に感じました。(個人差あり)


それには ひとから信頼の目を向けられるようになるだけでなくて、「ひとを信じよう」と自分から歩み寄ることが大切
だということも劇中で語られていたように思います。




初対面の我々にこどもを託してくれたのは、我々のことを信じてくれたから
という第三協栄丸さんのセリフ、とても印象に残りました。ミュ7のテーマに一気に迫るセリフだったから。


ひとが「自分のことを信じてくれている」と気付くこと
これは「信じてくれるそのひとの 純粋な心」を感じ取らなくてはできないことだと思います。



ひとの言動に隠されたそのひとの善意はなかなか気付きにくいものだけど
こちらから隠されたそのひとの善意をすくいとってあげる謙虚な気持ちで歩み寄ることの大切さを、教えられたようでした。



【水軍的なおまけ】
ドクタケ抜け忍四人に食べ物を恵んであげたり面倒をみてやったり そして先述したように水軍が心を開くきっかけとなったミュの第三協栄丸さんは、心をオープンにする役割のひとだったな~!

そんなミュの第三協栄丸さんだけは、今回の水軍でただひとり左袖に千鳥の合印(ついていないヤツは切り捨てられる)がないんだよね!敵味方をハッキリ線引きする記号の合印がない第三協栄丸さんがこの役回りをするんだな。








ドクタケ抜け忍、抜け忍って時点でもうあやしくない!? 抜け忍のバラード歌っていたときも「ウソくさ~~ww」と思っていました
リアルに最後まで、抜け忍を装って水軍にスパイ潜入させるのが今回のドクタケ陣営の作戦かと思っていた(笑)

裏切りなんてもってのほか!!チームワークがっちりだぜ!!な水軍と並べられていたから、余計にそう感じたんだろうな!!対極な存在だ
一回 仲間や組織を裏切ったヤツが次の組織に忠誠を誓うとはとても思えないし、うまいこと言って敵中にスルッと入り込んで内側から壊滅させていく作戦なようにも思えるし(袋返しの術)


落乱忍たまに限らず全般の「抜け忍」の認識が今回のミュで変わりました。良い印象を持たれないのも、そりゃそうだ反屋荘太。
カタギになるならまだしも、他の軍勢に所属するとなると まず抜け忍は自陣営に入れるのを避けそう。


ってなわけで、抜け忍は「信じられないヤツ」の「信じがたい」条件が揃ったポジションだって話です。
とか言っても劇中のドクタケ抜け忍たちは憎めない許せちゃう愛嬌のあるヤツらだし、第三協栄丸さんのことを慕っていたのもホントだったと思うけどね~!!
(お腹空いて)飢えて死にそうなときに食べ物を恵んで助けてくれるひとを、信じないワケないじゃん!!そんなの!!







今日仲間だと思っていたヤツが明日は敵になることなんて当たり前 裏切り陰謀がしばしばな世界で、それを見ている忍タマたちが
信じる って、なんだろう??」「何を信じて、誰を信じれば良いのだろう??」ということを見極めようとしていると思うと......あ~あ!

特に六年生たちは 近い将来自分がどの城の軍勢に入ろうか考えている最中だろうから、信じる指針 価値観を混沌とした世の中でどうにか見つけようとしているような気がしてなりません。


六年生の六人、たくさん経験を積む中でじっくり一生懸命に考えて、自分なりの答えをいつか出すことができますように!!!





【話変わるけど】

「ジブンノカケラ 一つずつ集めたら......♪」は「自分の弱さを認める強さ」の言い換えだと思っています(最近の話です)
「自分の弱さ」も「ジブンノカケラ」=自分らしさ のひとかけら!

自分の弱いところ・ダメなところから目をそむけずに直視するのは怖いことだけど、「ジブンノカケラ」はそれも含めてぜんぶ「自分らしさを拾い集めたら、もっと素敵になるよ」と優しくあたたかくポジティブに寄り添ってくれる。
これを歌って励ましてやっていたのは文次郎だけど、文次郎と仙蔵はまだ発展途上のふたりだから ハーモニーを奏でで互いに励まし合って確認しあっているようにも感じた。