忍ミュ第8弾初演 感想【ネタバレ】

【!!ネタバレあり!!】

忍ミュ第8弾初演を観てきたので、初見時の感想を記しておきます。言いたい放題言ってます。
記憶が曖昧です ところどころ間違ってそうです。
(何だかほどほどに長文になりました)

2017/1/14 マチネ




今回の忍ミュ8は、情報が公開された時に「ああ、六年生はミュ第1弾から第7弾までで成長しきったんだ」「だから第8弾は、まだ忍ミュではスタートの位置に立ったばかりのぴっかぴかの五年生の成長をこれから見届けていけるんだ!!」ととても楽しみでありました。
六年生の成長の過程は 巣立ちの日が近くて完全にもう羽ばたいていってしまう予感がするところからしかリアルタイムで見ていくことができなかった。そんな私も忍ミュのストーリーの中で生きる忍タマたちの成長を最初から見ていける機会に恵まれたことが嬉しくて、これから成長していく姿を見せてくれる五年生たちに会える日をずっとワクワクしながら待っていました。

(忍ミュの六年生の成長に関しては、こちら↓で書いています)
mmmrk.hatenadiary.jp




水軍衆の小早船がドクタケのカラクリ安宅船(鯨捕りエピソードのドクタケのヘンテコくじらがアイデアソースになっているのかな?)の奇襲にあうシーンの、いきなり目の前にドクタケの大安宅船が現れた時の絶望感よ……あんなん現れたら小早船すぐにひっくり返されちゃうよ!あんなに大きな安宅船が突然現れたら何もできないしあんなに高いところから攻撃されたら反撃もできない。
でも蜉蝣の兄きはそれでも「勝つ自信はあったのですが......」と言っていたから、ほんとかよ!す、すごい......兵庫水軍の精鋭はやっぱり格が違う……。



OPの「飛翔」(翔べ!翔べ!の歌)の最後では、最下段の五年生と同じ目線で水軍衆の兄貴たちや六年生の先輩、ドクタケの一味を見上げるようになった。
最上段に立つ八方斎まではとてもとても遠いぞ!でも、いつかはあの高き天上にまで上り詰めて、八方斎を潰すのだ!
そして、キャットウォークへの階段の踊り場に立つ六年生の先輩たちの何と高きことよ......!五年生たちにとって、先輩たちはとても遠い存在なんだ。遠い高みで腕組みして堂々と仁王立ちする先輩たちは「ここまで昇ってこい!!」と言っているかのようで、とてつもないプレッシャーを放っていた。
五年生がこれから越えなくてはならない絶壁はあまりに高い。しかし、やるしかないぞ五年生!!



本編を通して観た体感として、水軍衆は舞台の海がある最下段や二段目にもちょくちょく現れていたけれど、五年生たちはほとんど3段目か最上段で飛び回っていたように感じた。
海の漢として使命を果たす水軍衆は舞台の下部に、初忍務を与えられて本当のプロの忍者になれるように忍者らしく忍務を果たそうとする五年生たちはずーっと上の高いところで動かすようにしたのかもしれない。
自分の頭の上のもっとずっと上の空中で風をきって駆けて飛んでゆく五年生たちは、まだたどたどしさは残りつつも忍者らしさは充分に備わっていて、得体の知れない者が上空で何かをしている......というおそろしさが少しあり、カッコよくもありました。
舞台上のどこに人物を配置するかで、登場人物の心的描写や物語の中で描かれる客観的事実とはまた違うマインドの描写をすることができるのか と今回また気付いた。



忍ミュ8の楽曲について
今回は作曲担当の方が変わったとのことでしたが、五年生が水軍衆の看病をするときの歌も 世界に~ドク~タケの輪ッ♪も 第三協栄丸さすが兄者の歌も 伝子半子の女装の歌も
とてもアニメの忍たまソングのテイストに近いものを感じて、アニメの忍たまとシームレスな感覚になった。
たとえば......「楽しい伝言」みたいな忍たまソングの80's90'sっぽさ全開のサウンドだったり、「友情は忘れない」のようなシブ~いサウンドを彷彿とさせるかんじ。


特に「我ら忍術学園五年生」(介抱する時に歌う や~れること~やってみるよ~♪の歌)は、イントロを聞いた瞬間に「アニメの忍たまソング使うの!!」と勘違いするくらいに、アニメの忍たまソングにうまく溶け込むような曲調だった。まるでアニメの忍たまが五年生の歌を新しく作ってくれたみたいで嬉しかった!そして、この曲の五年生のハーモニーが好きだ。
忍ミュを観終っていちばん耳に残った曲が、この「やれること~やってみるよ~自分たちの~やり方で~♪」だった。明るくてあたたかい曲調とシンプルながらも優しいパワーのある歌詞が、今の自分の境遇とちょうど重なって、五年生たちにとても勇気づけられた。
私もこれから自分なりに、やれることをやってみるよ......!


第三協栄丸さんと第四協栄丸さんのさすが兄者の歌、いかにも80'sサウンドで好きだ~!と思ったのに、曲どんなんか忘れた!好きだって思ったのに!
第三協栄丸さん 泳げるようになったしさかな食べられるようになったしっていう「忍ミュ第7弾から時が経っている」という設定を説明する歌なのだと思ったけど、今回の物語で五年生が成長しようとする裏で第三協栄丸さんも総大将として(?)成長したんだ っていう歌だったんだ!第三協栄丸さんも五年生たちと一緒に成長していたんだ。



五年生たちが歌っていた歌は 前半は明るくてあたたかい歌やヘコんだ時に歌ったバラード等 優しい曲調の歌ばかりな印象だったのだけど、見事に間者の正体を暴いて 本当の力を見せてやるぜ!!という展開になってからはOPの「飛翔」や今までの忍ミュの六年生たち水軍衆の歌のようなスタイリッシュでカッコいい歌でビシッと場の空気を決めていて
五年生の歌の曲調が変わった瞬間に「五年生たちがついに六年生たち水軍衆と同じ高みにまで来た!!」とハッとした。




文次郎と仙蔵はァ~また星空をバックにバラード歌ってるのかァ~お前たちは!こいつら星空をバックにバラードを歌う生き物なの!?
そんでもって、文次郎が10キロそろばんを考案したのはカワキタケの壺事件が起きた後だから文次郎は既に六年生になっているし、生首フィギュアの管理が用具委員会から作法委員会に変わったのも予算会議の時くらいでつまり仙蔵が六年生になってからの事だし!(うざいモンペが吠える!)文次郎が自分なりにどうすれば良いのかを考えて10キロそろばんを考案した っていうのが大好きなんだよォ......わかってくれよォ


「俺たちが階段駆けあがったように」というフレーズは、、、涙腺にくるな~~!!「おとなの階段登る」にも「大人という名の空めざして 落ちてはまたかけ登る」にも通ずるからな......(後者は聖闘士星矢の「女神の子守歌」です)
うえ~~ん文次郎も仙蔵も大人の階段を駆け上がりきってしまっただなんて......そんなの寂しすぎるよ~!結局未練タラタラかよ!祝福しようよ!私にとっては15歳の六年生も14歳の五年生もどっちもかわいい伸びしろいっぱいの伸び盛りの忍タマなんだよぉ~!
でも......先輩の役目は後輩たちを先生たちとはまた違う同世代の観点で育ててあげることだから、文次郎も仙蔵もちゃんと五年生の背中を押してあげて引っ張ってあげる良い先輩になれていて私は嬉しいよぉ~!!





忍ミュ8のミュージカルナンバーは、五年生も水軍衆もドクタケの一味も「未来を掴め」「共に越えてゆく仲間がいる」「仲間と結んだ絆」とひたすら歌っていたように感じたのだけど......忍ミュ8のキーワードは「成長」「未来を掴む」「仲間」「絆」なのかな?あれ?これもしかしてミュ8に限らず毎回こんな感じじゃん?
「絆」に関しては、最後には「僕らの時代」(船の底に穴をあけていく時の歌)で「命の絆」という何だかとんでもなくすごい気がするフレーズへと変わります。命の絆......いま地上に立っている自分の礎を築いた人々のことを謳っているような、共に戦乱の世を駆けていき共に生き延びて命を紡ごうとする仲間との絆を謳っているかのような、そんなフレーズです。








本編を通して観て、今となっては
忍ミュ8の五年生たちのテーマは「やれること やってみるよ」であったように思っています。
個人的にこのフレーズにいちばん共感した分いちばん心に残っているから っていう理由で選んでいるような気がとてもするのですが(笑)


物語のラストで「ドクタケのカラクリ安宅船......底に穴を開けて沈めちゃえばいいんだ!!」と気付いて成功したこの作戦
五年生の見せ場としては どんだけ地味なんだよ!って正直 初めて観た直後はズッコけていたのですが


五年生は どうにも手も足も出ないドクタケのカラクリ安宅船に正面から生身で向かっていくという無鉄砲なことはしないで
「自分たちの武器で船底に穴を開ける」という自分たちのちからでできることで(六年生と水軍衆の力も借りたけど)
あんなにも大きくて しかもめちゃくちゃ手強いカラクリ安宅船を海に沈めて再起不能にしてしまう という、絶大な効果を生み出す選択をしたのです。


これはすごいことだ!!これがもしかして、忍びを色に変える法なんじゃないだろか!
忍びを色に変える法がどんな術なのかロクにわかってないけど
この方法を取らなかったら、忍術学園の皆も水軍衆ももしかしたら 火器が縦横無尽に飛び交い血が流れる激しい闘いをドクタケの一味としていたかもしれない。


皆の武器を使って皆で力を合わせて船底に穴を開けるシーンは、五年生たちが自分の手で自分たちの未来を切り開いていく姿と重なって見えました。
船底から海水が勢いよく吹き出してきて「やった!穴が開いた!!」となった時にはなんと心が晴れ晴れとしたことか!未来に繋がった!




怪我を負っているひとがいたら介抱してあげるように、間者を探るのに自分たちなりに工夫して罠を仕掛けてみたりするように、はたまたある時は武器を携えて闘いに参じるように
自分の目の前で起きていることに対して「自分が今やれることは何かを考え、ひとつずつ問題を対処していく」
つまり「やれること やってみるよ」があの五年生の5人が自分たちらしく成長していけるやり方なのだと思います。
根はトゲがなくておおらかで優しくて アンテナをはってキョロキョロ色々なところに目を向けられて色んな見方ができる
そんな五年生の5人が、彼ららしい強さを身に付けるにはぴったり。




最後にちょっとだけ、ミュの五年生たちのキャラクターに関して!

兵助は、ハツラツとしていて元気で大らかな兵助だったな!八左ヱ門とはまた違う方向に男の子らしい。中高生の男の子ってこんな感じだよな~!
水軍衆を介抱する時に湯豆腐を食べさせてあげていたのも、兵助なりの「やれること やってみるよ」だね。今回の兵助、悩みがなさそうで羨ましいな......w


勘右衛門は、ビックリしちゃいました(笑)
アニメの阪口脚本回的には「掛け軸はどこだの段」の勘右衛門の立ち振るまいがいちばん近かったかな。きり丸たちを助けてあげるためにサラッと問題解決しちゃうの!変装もしちゃう!
私は「学級委員長委員会の段」(勘右衛門が布団に入って「おれってもしかして嫌われてるのかな......」って言う話)の、「委員会の活動 まじめにやろうよ!」と自分なりに正義感を持っていて自分から動ける勘右衛門が大好きです。のんびりしているけど、困っている人がいたら自分から声をかけてあげられる勘右衛門が好き。


雷蔵は、かわいくって目が離せないな~!吉田さんの雷蔵ギャグの演技、何とも二次元ちっくでとても好き。
でも雷蔵はなんで手元に無いものを悩む選択肢に入れちゃうの(笑) 一度思い浮かべてから考えてみるっていうのはわからなくもない!
雷蔵の意外とヤンチャで男の子っぽくてお兄さんらしくふるまえるけど、メソメソうじうじするとちょっぴり甘えんぼうになってしまうところが好き。
しかしだ、もっとヤンチャで男の子らしくって面倒見がよくて頼れるときには頼れる雷蔵っぽいところを見せてくれたって良かったんだよ(笑)
でもでも、そんな雷蔵も最後は皆と一緒に男らしく成長した姿になったからさ!そういうことか!



三郎は、雷蔵と仲が良くて本当に良かった!仲良しそうなふたりを見ていると頬が自然と上がる。雷蔵が迷っていると雷蔵の手をひっぱってあげる三郎だ。
きっと二人はそれぞれが悩んでいるときには、互いに手をひっぱってあげているんだ。
ふふんとカッコつけで時に挑戦的だけど、いたずらもちょっかい出すのも大好きで根はやさしくていいヤツな三郎らしくてキャラクターの描写的には八割がた満足!
久下さんのニコニコ笑顔がちょっとナゾな感じにも、あたたかい優しい感じにもなるのがすごい!


八左ヱ門は、勘右衛門と三郎とノリが合いそう 仲よさそ~って勝手に思っていたから意外だったな!
誰かがふざけっこしていたら「ちゃんとやろうぜ!」と怒るけど、でも周りに流されちゃうことも多々ある まだ土台がしっかりできあがりきっていない熱血くん。
熱血キャラの方向でいくと文次郎とキャラかぶるんじゃ?と不安がちょっとだけあったのだけど、立場の違いや素の部分が全然別でちゃんと別モノとして描かれていた。
ていうか、ミュ8のパンフの竹谷の紹介文 なんなの......w