忍ミュ第8弾再演 感想(追加シーンと滄海のボレロ)

【!!ネタバレあり!!】

 

↑のつづき 忍ミュ8再演感想・水軍編です。

水軍編というかもはや追加シーン+追加曲の感想になったので名前を変えました。

 

2017/6/23(東京公演)

 

 

 

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ヘンテコくじら捕り編では仙蔵特製の水中用宝禄火矢を舳丸の兄きがへいっ!と仕掛けに行っていたから、水練の者は潜って泳いで敵陣にまで近づいて斥候の役をしたり敵船に小細工を仕掛けて海戦を有利に導くような水軍の忍者ポジションなのかな~と勝手にイメージしていました。

同じドクタケ相手でもヘンテコカラクリくじらと脅威!カラクリ安宅船では危険度が違うのか、沖に出ている安宅船の船底に宝禄火矢を仕掛けに行かなくてはならないから船に巻き込まれる危険があるのか。

巻き込まれる可能性があるから仲間も近くで待機できないし、最後は逃げる仲間の舟に追い付けなかったら……土左衛門になっちまう……。舳丸も重も波に揺られてゆらゆら浮き足だから、おそらくあの場所は沖の深い深い海。(てか 沖の深いところじゃないとそもそもドクタケ安宅船が進めねえ~)

舳丸も重もまだ怪我が完治していないのに潜って仕掛けて逃げ切らないといけない……というツイートをお見かけして「!」でした。ゆらゆら浮き足だから狙われやすそう。でも怪我を負って泳いで潜って疲れている時に攻撃されたら……!?

 

とにもかくにも追加シーン、まるで人間魚雷特攻作戦で出陣する特攻隊員を送る場面でした と今になって思います。

しかも怪我をしているのにミュ水軍衆の六人の中での最年少と次に若い二人を送り出さねばならない状況。それをふまえてもう一回見たらじぃいいん……と胸にきそう。

爆破の帝王がつくった宝禄火矢持って敵船に特攻するんだから、室町の人間魚雷だよもう。

 

でもこの人間魚雷特攻作戦、舳丸隊員と重隊員に命じられたのは

「必ズ生還セヨ」だと思うのです。

 

身隠しの盾オーディション編で言われていたように、「死んでしまうかも……」と恐怖心に負けたり死を悟って必ず生還するという執念を失ってしまえばたちまち生存率が低くなってしまう。

集団の中でひとりでも生への執着を失ってしまった人がいたら……その集団はそのひとりによってモチベーションを下げられて、下手したら皆して共倒れの兵庫水軍壊滅。

それに失態をおかして命を落としてしてしまう者が水軍の中にいたら、他の皆が希望=生への執着を失ってしまうかもしれない。それを阻止するためにも失敗はできない。

 

自分の命を守るため、そしてそれ以上に水軍の皆を身の危険から守るために「必ズ生キテ帰レ」が兵庫水軍の皆の心の中にあるはず だと思います。

 

 

私は忍タマ少年専攻なので 水軍衆は「乱きりしんのおともだち」兼「忍タマ上級生にとっての頼れる兄きたち」という認識で見ていたのですが

水軍衆の中でも先輩後輩の関係があって、後輩を育ててやりたい先輩の思いや先輩と並んで活躍できるような力をつけたい!とがむしゃらになる後輩の懸命さなんかがそこにもあるのだと教えてもらいました。ちょうどミュ8の五年生と文次郎仙蔵の関係のように……。

 

けれども、ミュ8のストーリーは「五年生が六年生の先輩や水軍衆の兄きたちの背中を見て成長する」物語だということで

忍タマたちより歳上の兄貴の水練の者の二人は、五年生の初忍務よりも文次郎と仙蔵の忍務よりも命の危険がある仕事を任されたようにも感じます。

 

そして追加曲 滄海のボレロ は……

8初演を見ていたからその後の展開を想像してみても歌うタイミング的にも、これは勝ち確定だ~!!兵庫水軍は勝ちにいくぞ~凱歌をあげよ!とある意味安心したし 何よりもぐわっっっと血がたぎる!なんと勇ましい歌なんだろう。

7再演の大海原の漢を歌うシーンを見たときに ミュの兵庫水軍は楽しいときも苦しいときも やるぞ!いくぞ!という時も音楽がそばにあるのだろうなと感じたのだけど、滄海のボレロのシーンを初めて見たときも同じことを感じた。

 

歌い出しは「黎明の空」

夜明けだ……!!暁 曙 彼は誰時

水軍衆の五人に夜明けがきた……!!

 

追加曲の「滄海のボレロ」タイトルをネタバレで見て 沈む夕陽に教えられた~♪と夕陽溶けてく朱い~朱い海~♪からついに青い海がきた!と思ったのだけど、青い海は青い海でも夜明けの青い海だったなんてよォ……!!

第7弾でコロッと騙され船を奪われ 第8弾で奇襲をかけられ沈められた雪辱をいま果たす!という時に青い海、夜明けの青い海を持ってくるなんて……何てニクいことをしてくれるよ!

(ミュ7の騙され方がショボいから笑っちゃうけど……w)

 

 ミュ7も夜明け前から物語が始まって(留三郎がみんなにお守り配った時は夜明あけ前?夜中?)、日が昇り そして日が沈み、幾多の星が瞬き そうしてまた夜が明けてラストを迎えたけど

ミュ8も昼間から物語が始まり日が沈んで星空の下で悩み ものおもいに耽り そうして夜明けがやってくる。

忍ミュは夜がふけて朝を迎えるシーンが多いですね。ミュのそれぞれの物語での 時間とそのシーンの登場人物の心情の関係も近いうちに見てみたいです。

 

 瀬戸内海に浮かぶ島々がぼんやり見える夜明けの白んだ空に、太鼓の音や海の漢たちの威勢のいい声が聞こえてくる……そんな光景が浮かんでくる。

夜明けの船出、これほど胸がざわざわっとざわめくものは他にあるだろうか!

 

 第7弾では後半でドクタケに船を奪われて 自分達の船の柱を起こして帆を上げて出航……をやられてしまったが 今こそ、我らの手で帆を上げて我らの船を出すのだ!!

 

「静寂を引き裂き 風を呼べ」は海賊の歌の歌詞にも使われていて おそらく兵庫水軍の定番フレーズなのだろうけど、いちばん好きなフレーズです。

拳を突き出し 蹴りを繰り出し 武器を振り回し起こした風をそう呼んでいるかのようでもあり、おれたちの道はおれたちの手で切り開く!おれたちが好機を呼んでみせる!と言っているようでもあり。

今こそ我らの手で帆を上げて船を出す!という 今回のミュのこの時に歌うにはあまりにぴったりなフレーズではないですか!!

既存のフレーズがここまで気分ぴったり当てはまることってある!?ともうびっくりでした。

 

しかも「弓手を突き出せ 風を背に」

オモテ(みよし?)の船の進行方向を向いて立っていたとして、風を背に受けている状態

これ、すなわち 追い風

 時は来た!水軍衆に風が吹いた!順風満帆

まさに あの時が「今こそ 雪辱を果たす時!!」だったというわけです!

 

そういえば ミュ7でドクタケが奪った兵庫水軍の船に乗り込んでからは、船のおしり(トモ)側がずっと舞台上で見えていました。そして兵庫水軍の千鳥の帆が風を受けていたのも、おそらく追い風だから。

兵庫水軍の船を奪って出航した時はドクタケが"追い風"だったけど、その後は形勢逆転して水軍衆と忍術学園勢に風が吹いた ということなのかもしれないと今思いました。

 

これらのことがあって私は「これは勝ち確定だ!」と感じたのですが、それはリスクをできる限り全て取り除いて初めて言えることなのだとも思います。

けれども、怪我が完治していない舳丸と重が特攻(特攻じゃない)していかなければならないという非常にリスキーな選択をとるしかなかった。

だから水軍衆は互いを鼓舞して互いを信じあって 皆で互いに希望(=必ず成功して舳丸と重は帰ってくる)の光を照らしていたのかもしれません。

 僕らの時代の「命の絆」ももしかして……そういうことか!互いに希望を照らし生存率を上げるから「命の絆」か。わからんけど。

 

「白兎飛ぶ沖を 乗り越えて」の白兎は因幡の白兎かな?

因幡の白兎が跳んだのはサメだとかワニザメだとか、いろんな説があるらしいです どうやら。知らなかった。ワニザメという海のモンスター(伝説上の生物と言いたかった)もいるそうです。

 鰐鮫;ワニザメ

鰐鮫;ワニザメ,怪魚;カイギョ

こんな感じのどでかいサメがいっぱい泳いでいる海を乗り越えねばならない ってこと……?おそろしすぎる SAN値下がる。そもそも本当に因幡の白兎なのかもわからない。

 

【6/30追記】

……と、ここまでアレコレ書いてきましたが どうやら本当は全然違ったみたいですw わはは!すんません!しょせんそんなもんよ!そりゃ違いますって!

あくまでミュ8再演のこのシーンを見たいちファンの"感想"ということでとどめておいてください。 

 

滄海のボレロ (結末がわかっているからというメタな理由で)これは勝つな……これは勝って無事に戻ってこないとだめだな!!と思ったけど、その後 舳丸と重とみんながドクタケにメチャクチャにやられたりする超想定外シリアス展開になったらまた予想大外れでおもしろかったかもしれないな とちょっと思ったりしました(コラコラァ~っ!)

 

8再演を観たあとに、片側脱いだ舳丸の兄きの右側 肌が赤くなっているのは何でだろね~?毎公演 包帯巻いていたから赤くなっちゃったのかな?という話を今回の観劇遠征の戦友としました。結局答えは出ませんでした。

 

第三協栄丸さんも追加シーンの時に水軍衆の五人と一緒にいればもっとよかったな~!

でもアニメだと「お頭がいると仕事にならないから どっか行っててください」とか言われちゃっているから、案外お頭いない方がアニメに沿っているのかも……ひどいw